SIerから社内SEに転職して後悔したこと4選

社内SE

はじめに

社内SEと聞いてどんな印象を持つでしょうか

僕のはじめの印象はまったり働けるでした

僕は7年間SIerで働いてたのですが、慢性的な残業や休日出勤、
また子供が生まれたのを機に、家族との時間を大切にしたいと考え社内SEに転職しました

僕が転職した企業は、業界シェア№1の大手メーカーでした

大手メーカーの社内SEに転職していいこともたくさんありました

いちばん大きいのは残業がほぼなくなったことです
僕の働いていた部署は残業はほぼなし、あったとしても月10時間を超えることはありませんでした

ある日、家に帰っても暗くなっていないことにびっくりしたことを覚えています

社内SEに転職してよかったことについてはこちらの記事をご覧ください

SIerから社内SEに転職するメリット4選
はじめに社内SEと聞いてどんな印象を持っているでしょうか僕は7年間、大手SIerで働いていましたその時の僕の印象は、まったり働けそうでしたSIerで働いていた時は慢性的な残業やトラブルが発生して深夜にタクシーで出勤...

しかし

実際に働いたからこそ言えるのですが
社内SEへの転職はいいことばかりではありませんでした

今回は僕が社内SEに転職して後悔したことをご紹介したいと思います

今回紹介することを見て全然問題ないようでしたら、あなたは社内SEの適正があるかもしれません
社内SEの適正については以下の記事をご覧ください

社内SEに向いている人とは?社内SEの適性について解説
はじめにエンジニアを目指す人の中で社内SEを目指す人も多いのではないでしょうか社内SEはエンジニア業界でも特殊な職業です社内SEはIT企業ではありませんあくまでも本業は別にある事業会社ですその事業会社の属する業界や...

今回の記事で、何も知らずに転職してしまい
僕のように後悔する人が少しでも減ってくれればうれしく思います

今回挙げる点はすべての社内SEに当てはまるものではありません
というのも社内SEの働き方は所属する企業によって大きく変わるからです

会社の旧態依然とした制度や体制

僕が転職した企業は大正時代から100年続く老舗のメーカー

入社前は業界トップなんだからきっと先進的な企業なんだろうなと思っていたのですが…

社内は時間はいまだ昭和
デスクは子供の頃職員室で見たような古いスチールデスク
椅子は人間工学にまったく基づいていない、座るとギシギシ軋む椅子でした

机の上には紙が積み上がり
FAXは現役
データ印も小学生以来に見ました

社内の雰囲気だけではなく
制度の面でも今の時代とマッチしていないものも多くありました

例えば昇格制度

昇格するためには社内SEだろうとバイヤーだろうと設計者だろうと
一律の筆記試験を受けなくてはなりません

その試験も、会社の業績を答えろ、社長のお言葉の穴埋めをしろ
など業務に役に立つかわからない暗記ものばかりでした

その試験ではどれだけ会社に忠誠を誓い暗記時間を費やしたかをはかるものだったのです

これまでの日本社会のような年功序列、終身雇用、新卒一括採用で、会社への帰属が求められる社会ではよかったかもしれませんが、今はジョブ型雇用への転換期にあります
これまで比較的先進的なIT企業で働いた自分にとってはつらいものでした

そのほかにも

  • コロナ禍にも関わらず在宅勤務は導入しない
  • フレックスはなし
  • 休憩時間は10時と15時に全員一斉に取る
  • エアコンは上司の指示がないと入れてはいけない

企業の規模が大きくなればなるほど昔から続いた体制を変えるのは難しく
IT企業に比べ変化に対する腰が重い会社に対して不満を覚えるかもしれません

上司がITへの理解がない

僕の所属する部署は中途採用は僕だけ、他は新卒で入社した方ばかりでした

メーカーなので新卒で入った人は機械系がメインです
若い方はITに関する知識はありましたが、年代が上になってくるとどんどん怪しくなってきます

自分でバラして仕組みがわからないような機械は好かん!
という昔からの職人のような方が多くいました

僕の部署には新卒でメーカーに入社し、会社命令で仕方なく社内SEの部署で働いている人ばかりでした

そのため専門外であるITへの理解が乏しい人が多く

特に管理職である上司はシステムについて全くといっていいほど理解していない人ばかりでした

上司の理解がない中で仕事を進めていくのはすごく大変です

少しでもITに関する理解がある人ならすんなりいく話でも
何事もいちから説明する必要があり、本当は作る必要がない無駄な資料作成をすることが多かったです

いったい何のために資料を作っているんだと無性にむなしくなることもありました

ITスキルの高い人材がいない

ITの専門の企業ではないので、もちろんITスキルの高い人材はいません
ITスキルの向上を目指して社内SEに転職すると必ず後悔します

僕もそこまでITスキルが高いわけではなく、SIer時代には周りのレベルについていくので必死でした
周りには僕よりスキルが高い先輩も多く

この人には絶対にかなわないと思う人
この人のように将来なりたいと思う人

そういう人が少なからずいました

そんな僕でさえITに関しては天才のような扱いを受けます
それほど僕の所属する企業ではIT人材が不足していました

業界最大手のメーカーでさえこの状態なので
中小のメーカーでは言わずもがな

鶏口牛後とは言いますが、そんな環境にずっといると
自分が全然成長できていないのではと不安になります

「このままここにいるとどんどん世間からおいていかれるのでは」
「このままだとIT人材として社会で通用しない人材になってしまうのでは」

そんな風に思ってしまいます

社内SEはよくも悪くも自分自身の裁量が大きいのが特徴です

自分自身で情報を仕入れ、どんどん外へでて勉強していかないと
所属する企業の中でしか必要とされない人材になってしまいます

自ら能動的に動ける人は向いていると思います
僕のように内向きな人には合わないかもしれません

変化を嫌う雰囲気

社内の雰囲気というのはやはりあって
会社の方針としてどういう人を採用するのかで決まってくるのだと思います

IT企業は新しい技術への興味、適正が重視され
実際、以前勤めていたSIerでは新しいもの好きな人が多く
合理的な物事の進め方を好む人が多かったと思います

メーカーに転職してきて、様々な部署の人とコミュニケーションを取り仕事をしてきました
その中で僕が感じた会社の雰囲気は、変化しないことを善とする雰囲気です

100年以上続く老舗のメーカーなので、社内で何十年も受け継がれてきたやり方があります
そのやり方で100以上会社を成長させてきたのですからプライドがあります

社内SEの職務はその古いやり方を壊すことで
上司からはそれを期待されます

でも実際に取り組んでみると現場の人から想像以上の逆風を感じました

  • 新しいシステムを導入する
  • 新しい業務のやり方に変える

社内SEとして働くとそんな変化を嫌う人たちとの闘いになります

いかに合理的にメリットを語っても、変化するということだけで拒否反応が出ます

上司の理解がなく、周りにITの知見がある人がおらず
周りにまったく味方がいない中で自分の信じたことを強引にでも推進する胆力が必要になります

まとめ

当たり前のことですが、企業には企業の求める人材が集まってきます
IT企業にはIT企業の求める人材、メーカーにはメーカーの求める人材が多くを占めます

IT企業にいた時は周りに自分と同じような考えを持つ人が集まっていました

メーカーの人と話すと考え方が違いすぎて宇宙人と会話している感覚になります
もちろん相手もそう感じています

社内SEとして働くとIT人材が社内で少数派になる難しさを感じると思います

よっぽど強い意志と信念がないと社内SEで自分を保つことは難しく
いつかはその企業の雰囲気にのまれてその企業の色に染まる
そうでなければ染まり切れずに居心地の悪さを感じIT企業に戻るか2択になります

ちなみに僕は後者でした

社内SEに転職しようと考えている方は
自分の常識が通用しない社会に放り出された時に
自身の信念を貫くことができるか、それとも信念を捨てることができるか
是非考えてほしいと思います

今回の記事が少しでも参考になれば嬉しく思います

プロフィール
この記事を書いた人
Agata

30代 一児の父。メーカー系SIer→地方メーカー→Webエンジニア。今は愛知県でフルリモートで働いています。エンジニアの働き方について、HSS型のHSPの悩みや気づきについて発信します。

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